2017.1.9
鉄道省/国鉄ED12/西武E51

2017年4月発売予定

予価本体価格 国鉄ED12 ¥186、000
予価本体価格 西武E52  ¥191、000


国鉄ED12原型タイプ 塗装済量産サンプル



今から26年前の1989年に発売したED12(西武E52)コンプリートキットはその後の当店の作風を決定付ける製品で当時はフラグシップモデル的存在でした。ただ長い時間を経過した今の時点で改めて見てみると現在の当店のクォリティと比べて設計も含めた技術力の点で古さは否めないものとなっていました。これを全く新しく設計し直し、現在の模型製作技術を駆使する事で完成品として世に問おうと考えたのが今から8年前の2009年の事でした。新しく設計し直すという事で(株)西武鉄道の協力を得、横瀬にて写真撮影、あらゆる部分の採寸を行いました。それからでも大分時間が経ってしまいましたがここに塗装済量産サンプルモデルの完成を見る事ができました。当店が現在考える限りあらゆる意味で最高の品質の製品となっています。尚西武鉄道の電気機関車としては2012年にE11を発売していますが現在西武E851を製作中ですのでE11,E51,E851で西武鉄道の電気機関車3部作となります。
 



●鉄道省/国鉄ED12 2号機 原型タイプ 昭和初期、スイス然とした大きな排障器、渡り板が付き多くのホース類を装備した非常に個性的なスタイル(マルーン入黒塗色)。区名札差しには東京庫の東が入ります。ナンバープレート類はED121,ED122,1020,1021の赤ナンバープレート及びED121,1021の黒ナンバープレートがパーツパッケージとして添付されます。



エンドビームの幅は可能限りスケールに近ずけました。車高もスケール通り。腰の座った堂々たるスイス製電気機関車の威容が再現されました。


生まれはスイス、ブラウンボーベリ~シュリーレン製


原型タイプは渡り板、大きな排障器を備え、誠にスイス然とした雰囲気を醸し出しています。長い庇から吊り下がっているヘッドライトのみ点灯致します。


台車廻りのディテールには大いに拘りました。台車下部に見えるのはモーターを模したディテール。ED12は両軸モーターを使用。その為モーターの直径が一般より大きくなっています。1400㎜の大スポーク動輪はギヤーカバーによりシースルーとはなっていません。モーターを吊っているチェーンまでも再現。


ブラウンボーベリのパンタグラフは忠実に再現致しました。


 


●鉄道省/国鉄ED12 1号機 改造後タイプ 西尾克三郎氏が昭和11年、東海道線国府津庫で撮影されたED12 1号機をプロトタイプにしました。特徴的な排障器、渡り板等は取り外されより一般的スタイルとなっています(ぶどう1号塗色)。区名札差しには国府津庫の国が入ります。ナンバープレート類はED121,ED122の赤ナンバープレート及びED122の黒ナンバープレートがパーツパッケージとして添付されます。


この角度から見ると特徴的な長い庇が非常に目立ちます。屋上に設置されたエアータンクはED54同様のパターンでもう一つのスイス機アプト式ED41もエアータンクが屋上に設置されています。




ポケット型ベンチレーターは日本での改造によります。


今回屋上高圧引き込み線のディテール表現は特に拘り抜いた箇所です。


奥の改造後タイプには高圧線にスイッチが付け加えられています。機内への引き込み線も再現(原型タイプの量産品にはホイッスルが取付られます。)


独特の形状をしたブラウンボーベリのパンタグラフ。






当店では機関車のクォリティに合わせた戦前鉄道省時代の貨車もシリーズで発売しています。






 


●西武E52 現在西武横瀬にて現役当時そのままの美しい姿を留めています。このスタイルをそのまま晩年スタイルとして製品化致します。パンタグラフはKP62、列車無線アンテナ付


西武横瀬での取材により全体から細部に至るまで徹底した再現をしています。
















各側窓の開閉ヒンジやストッパーの再現とその作り分けに注目。












数年前に関東地方を襲った大雪で横瀬車輌基地の建屋が大きな被害を受け、撤去されてしまいましたがE52の取材はそれ以前に行っていたので機関車の屋上ディテールを仔細に観察取材する事が可能でした。


パンタグラフ廻りのディテール表現等、取材による大きな成果の一つです。






ATS-Aアンテナまで再現しています。






床下のパイピングや台車下部ブレーキ装置等できる限り再現致しました。




●西武E51 1976年スポーク動輪にクラックが見つかり廃車解体されましたがしばらくは小手指区に止め置かれていました。その晩年のスタイルで製品化致します。パンタグラフPS13、列車無線アンテナは無し。


鉄道省/国鉄ED12と西武E51ではキャブインテリアも完全な作り分けを行いED12ではヨーロッパスタイルのコンソールと丸ハンドルタイプのノッチ等正確に再現しています。当然E52も実地取材により素晴らしいディテール表現となっています。又量産品ではこのクラスの製品としては初めて全ての窓にアクリル板削り出しによる窓ガラスをはめ込み式で取り付ける事に致しました。より実感味が増します。モーターはシチズンマイクロコアレスモーター1320両軸タイプにフライホイールを装着、全軸集電と合わせて超スロー走行時より強力な牽引力を発揮します。ギヤーボックスはコースティングドライブで機関車を手で押して動輪が回転します。発売まで今少しお待ちください。

当店では引き続き現在OJで製作中のED19に加えED53,EF51を16番で製作してまいります。そしてED11,ED14が視野に入ってきたところです。