2012.12.26
2012韓国メーカー訪問記 その2
12月4日~12月6日 韓国メーカー訪問
今年は11月までの訪韓が5回のみというスローペースで5月のEF57と貨車の発売以降はもっぱら数多くの企画のプロデュースに追われてあっという間に12月になってしまいました。本来OJ EF66の最終チェックを行わなければいけないのですが4月に十数台チェック終了後全く時間が取れなくなってしまいました。OJ C62,カ3000、ツム1000、16番西武E11形、EF510、EF65ー0/500/1000、カ3000、ツム1000、ワム23000/90000、オハ32000、DD51新バージョン、EF64ー0、ED17,ED12さらに20系ブルトレ客車とプロデュースに追われ、結局のところ私たちが立ち止ってしまうとメーカーも共に仕事が止まってしまうという、かなりシビアな状況が続いていました。その最後の山が12月にあり、ATMメンバーの訪日、こちらからの2度の訪韓(その間一人だけノロウィルスでノックアウト)と今年最後の月は慌ただしく過ぎ去って行きます。とにかく今年は大きなストレスを抱えたまま終わろうとしています。1月からは1月程掛けてEF66の出荷準備を始めます。お待ち頂いているお客様には大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。
アートホビーズ
12月最初の訪韓時、アートホビーではOJ、16番の貨車が組立終了直前の状況で塗装前チェックを行いました。
C62のランボードディテールの修正に懸命のウジン氏。改良点を事細かく説明してくれました。今回のC62に対しては尋常でない入れ込みようです。最初に発売する2号機、3号機、23号機のボイラー組立は既に進行中でした。
京都での最初の話の時点から植え込みボルトの本数が上の図のように大幅に増えて175本になっていました。普通のメーカーならば逆に手を抜いて少しでも簡単にしたいところですがアートホビーのやり方はとにかくプロトタイプに徹底的に喰らいついていくという変な凄みがあります。それに対してこちらもしっかりと答えていかなければいけないところです。ウジン氏の熱意に打たれた事もあり、まな板の鯉ではありませんが「好きなようにやってくれぇい!」という事になりました。アートの社長も文句一つ言わず良くやってくれます。
C62のランボードに植え込む六角ボルト。ロストワックス製ですがその原型はコピーではなく一つ一つ六角に削り出したものです。量産パーツの六角のエッジは大変シャープなものです。
夜はいつも行く少し郊外の焼肉屋さんでの夕食です。産直の韓国牛で新鮮で味が良く街中の店より値段も安い。最後の締めは冷麺でした。
翌日の午前は再びアートへ。C62のプレス製ドームの形状が少し気に
入らないので作り直すそうです。
C62 2号機のボイラー。
ボイラーバンドの厚みを0.2㎜から0.15㎜とします。
よりスケールとする事でボイラー径が一層太く見えるようになります。
C62の一番前と一番後ろの灌受け。
C62に使うロストワックスキャスティングパーツ。これで全体の20%程の分量です。
C62のサンプル。10月の京都での走行試験に合わせて一部改良。
空気作用管の傾きを0.7㎜程緩く修正しています。
9月29日~10月1日 アートホビーズ・メンバーIN京都
9月30日のC62走行試験に合わせてアート・メンバー、ラピードで大阪に到着。
荷物を引き摺って難波から道頓堀まで・・・
法善寺横丁の水かけ不動さんにて
ここでも真剣な表情で手を合わせるウジン氏
直ぐ交通科学館に直行。C62 26号機とご対面。
銀閣寺にて。
最終日は銀閣寺を見た後、くろがねやさんで一服。この後法然院へ寄ってから京都駅へ戻り、関空発の飛行機で帰路に着きました。
ATM
午後からはATMへ。
EF510の下廻りは6月後半から11月初めまでの4カ月以上の時間を掛けてパク・ジュウファ氏が一人で組立てました。余りにも細かすぎて外注ではとても管理が出来ないという事で、ATM社内での組立てとなりましたがEF510の下廻りを一人で組み立てるという事は相当の根気と集中力、さらに技術力が必要です。さすが朴さんというところです。
EF510のハンドメイドサンプルの製作及び外注会社での品質管理はキム・ジョンシク氏が行いました。朴さんと金さんは非常に良いコンビです。
EF510のキャブインテリアを組立中の趙さん。
EF510の屋根廻り。これも凄い作り込みをしています。
屋根を付ければBODYは完成です。
EF510の塗色については大変慎重に調色しました。
2012韓国メーカー訪問記 その3
12月19日~12月22日 再び韓国メーカー訪問