2013.9.2
2013韓国メーカー訪問記 その4

約2か月振りの訪韓。今回はEF65、オハ32000、C62の最終的な詰めの作業を行って来ました。当店の製品は膨大なデータを基に徹底的な作り込みを行っているので一つでもミスが無いように最後まで持って行くのが時間も掛かり非常にタイトで神経をすり減らします。今回アップする写真でその片鱗でもご理解頂ければ有り難いです。

ATM
懸案のEF65が塗装に入っておりその微妙色合いや仕上げについて確認を行って来ました。フロントフェイスのクロスラインのエッジは非常にシャープに表現されており我々が思い描いた通りのものとなっていたのでひと安心。




塗装工場にて仕上げを待つEF65のボディ。

塗装後の最終仕上げはEF510同様ATM社の朴さんが中心になって作業を進めます。

精巧に作り込まれたEF65非貫通タイプのキャブインテリア







運転室後方のパネル。もちろん1END,2ENDでパターンを変えています。

まだ色々と検討の余地が残されています。

これからの国鉄新性能電気機関車モデルのシリーズは全て上の写真のように表現されます。現在進行中のEF64-0の床下ディテールと比べて相当構造が異なっておりそれぞれ各形式で今までとは比べものにならない程、そして実物図面を見るが如くに特徴が理解できると思います。

EF65では床下中心にフレームが一本通してあるのが特徴です。その両側にダクトが通っているのが見えます。細かいパイピング類については100%とは言えませんが9割がた再現致しました。











台車の写真は余り上手く撮れませんでした。








夕食はATMメンバーといつも行くサンギョプサルのレストランというより大衆食堂で。

アートホビーズ
翌日はアートホビーにてC62の細部のチェックを行いました。2号機の改良個所、3号機、23号機の要注意ポイントの確認を行いました。



C62の先台車。オイルキャップが確認できます。

組立が最終局面に入ってきている2号機の公式側キャブ下のディテール。



コンプレッサーのブラケット。エアータンク取付バンドのブラケット等正確に再現されています。



塗装済サンプルと比べても一段と改良されています。

フロントテールライトへの電気配線の取り回しを確認しました。とりあえず付けたので半田が多く見えますが製品では強度的な事も考えながら作業が行われます。

テールライトのハンガーは0.25㎜径の燐青線を別に半田付しました。

シールドビームにブラケットを半田付しているところです。

C62 2号機のデフレクター。2号機、3号機の折れ線は低い位置に入ります。他の量産型C62のデフレクターは折れ線が高い位置に入ります。ただ23号機では前の斜めの切欠き部分が少し鋭角的で他とは印象が異なります。裏側の補強も23号機では平帯板のみとなります。当然これらの事は全て作り分けを行っております。

23号機のサイドビュー。キャブ後方ひさし部分のRは部品を後付します。





3号機のテンダーのオイル配管。2号機との違いを完全に作り分けました。テンダー側面後部は後ろに向かって0.3㎜程傾斜しているのが2号機、3号機の特徴です。


この日の夜はアートホビーメンバーと毎回行く産直の焼肉屋さん。日本では考えられないボリュームで一回行くともう肉は当分見たくもないという感情に襲われる今日この頃です。

サムヒュントレイン
最終日はサムヒュンでオハ32000系の塗装の打ち合わせ。ED12の細部寸法についての話し合い等を行いました。


先に出来上がった。室内インテリアの塗装が終了していました。




洗面所の洗面台まで今回は作り込んでいます。

スユ二の郵便室仕分け棚と椅子、スタンプ台と作り込んでいます。

スニの車掌室。ここもディテールを細かく作り込みました。



座席車の車掌室。ハンドブレーキハンドルが付きます。

台車はこの後直ぐに塗装作業に入ります。











車体もほぼ組み上がっており妻板の雨樋の取付等のみとなっておりました。一生懸命作業するイー・ヨンホー氏。



ダブルルーフの屋根にウィンドウシル、ヘッダーを別付と組立に大変な労力と技術が必要とされます。

昼は社長の朴さんと韓国風中華料理屋で。

名前ははっきり覚えていませんがチャムなんとかパブとか言います。野菜、肉、春雨を炒めたものをごはんに盛ってあり結構美味でした。全然辛くありません。

アートホビーズ
午後からはアートに取って返してテンダーのチェック等を行いました。

23号機のパイピングを治具で折り曲げている朴さん。

3号機テンダーの床下。

スピーカー用の穴が良く見えます。

上が試作3号機、下が量産23号機。ボルスター両サイドの形状が試作機と量産機とは異なります。

2号機のテンダー床板。2号機では前部ボルスターのみ改造されています。

つばめマークは形状の作り直しで4回、さらにメッキの艶具合気に入らないと3回やり直しをしました。ウジン氏渾身の仕上がりです。

2号機デフのステーも非常に凝った作りになっています。そしてここにも六角ボルトが・・・・

デフレクター裏側も補強などのディテールを繊細に再現しています。

C62 2号機のシールドビームの取付位置が現役時代と現在ではかなり異なります。現在はシールドビームがヘッドライトに寄せた形で取付らえていますが現役時代には少し間を開け下がった位置に取り付けられていました。塗装済サンプルではシールドビームがヘッドライトに寄りすぎていたのが気に入らず正面からの写真をアップ致しませんでした。


Fin